道徳否定論プーラナ・カッサパ

紀元前6世紀から紀元前5世紀のガンジス河中流域および下流域に現れた、ガウタマ・ブッダと同時代の思想家たちの一人。

注目すべきはカーストの最下級、隷民(シュードラ、首陀羅)の出身であったことである。

彼は、ブラフマン教で勧められた功徳を否定した。何が善で、何が悪かは、人間が定めたものであり、自然界の中ではまったく意味のないもので、カルマは存在しないとした。

この時代は貨幣制度の定着と、都市の形成、さらには、宗教家と資産家の地位が逆転する社会という価値観の混乱があった。

パーリ語仏典『長部』の伝承では、サーヴァッティー市でガウタマ・ブッダと神通力を競って敗れたのち、ガウタマ・ブッダがさとってから16年後に水死したとされる。

参考文献:『NHKブックス111
原始仏教 その思想と生活』
中村元・著
NHK出版・刊
1970年3月20日発行

関連記事

  1. 懐疑論サンジャヤ・ベーラッティプッタ

  2. 仏教とジャイナ教の近似性

  3. 七要素説パクダ・カッチャーヤナ

  4. アージーヴィカ教

  5. カースト

  6. 宿命論マッカリ・ゴーサーラ

  7. ブラフマン教時代

  8. 唯物論アジタ・ケーサカンバリン

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。