「プライドタイプ」と「アピールタイプ」を「既成事実」グループ、「コンセプトタイプ」と「モチーフタイプ」を「既成概念」グループと表現すると字数が多いことと、遺伝による気質であるとわかりやすくするために、字数が少ない「静的気質」「動的気質」という表現に統一したいと思います。
比較的、感情的である「プライドタイプ」「アピールタイプ」を「静的気質」と名付けた理由を解説いたします。
「静的」とは英語でスタティック(static)といい、コンピュータ技術やネットワーク技術において頻繁に使われる言葉です。「初めに設定しておくとOK」とか「同じ状態を維持する」といった意味があります。
「プライドタイプ」と「アピールタイプ」は、揺るがないものを愛する傾向があります。血縁や婚姻関係のほか、所有権や社会的地位なども大切にします。一度、手にしたものはなかなか手放さず、ずっと同じ車に乗っていたり、ずっと同じ家に住んでいたりします。なかなか離婚もしません。近親者の死の精神的ダメージは大きく、我が子の巣立ちすら悲しみます。彼らにとって「関係の変化」「状況の変化」は苦痛なのです。同じ毎日、同じ生活こそ、彼らの安心であり、幸福なのです。
次に、必ず活動的とは限らない「コンセプトタイプ」と「モチーフタイプ」を「動的気質」と名付けた理由を解説します。
「動的」とは英語でダイナミック(dynamic)といい、コンピュータ技術やネットワーク技術において頻繁に使われる言葉です。「始めてから必要に応じて設定を変える」という意味です。近年、ビジネス用語としても使われるようになりましたが、正しく理解している人は少ないかもしれません。ビジネスでは「手順やルールにこだわらず臨機応変に対応する」といった意味になるでしょうが、幹部が部下にそう指示するとき、「自己判断で、責任問題にならない程度に、うまくやってくれ」という「他人任せ」の感は否めません。
「コンセプトタイプ」と「モチーフタイプ」は、新しい刺激を愛する傾向があります。スポーツの試合や芸術品の作成など、常にちがう結果になるものや、仕事の現場でイレギュラーな場面でも躊躇せず対応できる能力を求めます。新しい刺激のためには、血縁の束縛に甘んじることがなく、結婚相手さえも刺激があるかどうかによって決めてしまう傾向にあります。郷土愛よりも自己の成長を選び、我が子の巣立ちも自分のことのように喜び応援します。関係も状況も変わりゆくものとして手放し、同じ毎日、同じ生活を苦痛に感じます。
このように、「プライドタイプ」「アピールタイプ」は静的気質、「コンセプトタイプ」「モチーフタイプ」は動的気質といえるのです。
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